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庭園・原生地
原生地
2009年○月○日  第10回 ○○セミナー
2018年 第9回海外研修旅行

<<2018年 H.チベタヌスの中国自生地 訪問記>>

                            
2018年3月、第9回海外研修旅行にて当協会と日本チベタヌス協会の共同企画で中国四川省、甘粛省、陜西省のH.チベタヌス自生地を訪ねる旅が実施されました。
両協会併せて20名の参加があり当協会からは11名の方が同行され、初めて中国の旅行へ参加された方もおり不安と期待に胸踊らされ3月11日に7日間の旅に出発しました。
 私は過去
2014年から3回チベタヌスの自生地視察(下記参照*)をしており、今回で4回目の訪問となりましたが訪ねる度に自生地の環境の激変に驚くばかりです。
 特に四川省宝興県(パオシン)の自生地は、野生のジャイアントパンダ(大熊猫)発見の聖地と言う理由もあり、繁殖施設が造られ道路も整備されて観光地化が進んでおり、植物の生態系変化も顕著で、毎回訪問していたチベタヌスが群生していた自生地のジャイアントパンダやH.チベタヌスの発見者でフランス宣教師アルマン・ダヴィット神父が滞在していた天主教堂の周辺は、以前あった段々畑は跡形もなく、大型観光バスが数台入れる駐車場が完成し、ゲートも設けられておりましたが、毎回ガイドをお願いしている天主教堂の現堂主徐神父の出迎えを受け、昼食のお弁当を済ませた後にバスで自生地に向かいました。


 徐さんの案内で昨年より標高の高い2,000~2,300m付近の落葉樹林の斜面に咲く白に近い中輪で薄いピンクのチベタヌスの群落が現れ、少しの安堵感とこの先どの様な開発が行われるのかという心配の気持ちが交錯しました。


 2か所目の鄭地溝(テイチコウ)自生地の観察を終えた帰路、四川省雅安市のジャイアントパンダ等の観光事業を統括する‟宝興文旅”有限公司の責任者と面会する事ができ、貴重な山野草H.チベタヌスの保護と自生地環境の現状を話す機会を得ました。


その中で「自生地のある寶興県の92.8%が国立公園に指定され、鄭地溝一帯は動植物の環境保護地区になっているので開発については政府の管理下にあり、植物については40種類が1級保護植物に指定されておりその中ではハンカチの木が有名ですが、今回紹介されたH.チベタヌスについて地元の林野庁に報告し、調査を含め検討依頼をして中国の特別な花であることが判明すれば絶対に保護植物の一つに加えます。」との心強い回答を頂きました。 
国の特別な事情があると思いますが、今後も地道な働き掛けを続け政府の方に保護依頼の声を届ける努力の必要性を感じました。
 毎回協会の海外研修旅行はクリスマスローズの自生地だけではなく、現地の世界遺産や有名な観光地も訪問しますが四川省成都市では、ジャイアントパンダの繁育研究基地(動物園)を訪問し広大な敷地に保護されている多数のパンダを間近で見学し、午後には国内線にて空路陜西省西安に移動しました。


4日目、5日目は西安のガイドさんと政府役人の甘粛省林野庁李先生の案内で、天水党川焔山郷の自生地百花林の渓谷に咲く2か所のチベタヌスの群落を観察しましたが、甘粛省チベタヌスの花の特徴は四川省に比べ一回り小振りで色調は薄いピンクがほとんどでベインの濃い花が多くみられましたが、中には濃いピンクのものやプロペラ咲きの花姿をしたものも見られました。


甘粛省の自生地は毎回訪問時に案内を依頼している李先生と重ねた保護の話を理解して貰えたのか、今回は自生地へとつながる山道の入り口にゲートが設けられており施錠されていて管理人の方もおり侵入が制限されていましたので、関係者同行なしではこの地域に入れないようです。


帰国前日は、西安市内観光で兵馬俑や弘法大師が修行した青龍寺参拝などの観光を楽しんだグループと以前同場所の観光済みの為、陜西省泰嶺山脈の太白山2,000m付近の新しい自生地への登山グループに分かれての行動となりました。


登山グループは急勾配の道なき道を2時間かけて登り疲労で限界に近くなったところに大きな岩が現れその陰の斜面に咲く濃いピンクのチベタヌスの群落が確認できました。


その環境は根雪と岩の割れ目に氷柱が見られる瓦礫の割れ目に力強く根を張り斜面に咲き、下から見上げると全ての花がこちらを向いている様に感じました。


その色調は全ての花が今迄に出会ったことのないような濃い色の透き通ったピンク色で衝撃的でした。


広大な中国におけるH.チベタヌスの自生の分布は、未調査・未確認でまだまだ未知の地域に転在している可能性があり、新たに発見されることも期待されます。 又、貴重な花は自生しているものを採取するのではなく、育成/栽培して絶滅の危機から救い出せたらと思いながら帰国の途に就きました。

三田 博行

(下記参照*)
1.H.チベタヌスの自生地を訪ねる旅 (2014年)
2.
H.チベタヌスの自生地を訪ねる旅ーその2 (2015年)
2009年○月○日  第11回 ○○セミナー

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