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栽培方法
原生地に学ぶ原種の育て方
  1. ニゲル
2009年○月○日  第10回 ○○セミナー
≪原生地に学ぶ原種の育て方 @ニゲル(H.niger)≫

日本では、ヘレボルス属全体をクリスマスローズと呼んでいますが、語源の「Christmas Rose」はこのニゲル
だけを指す英国名で、海外ではこれ以外の原種・交配種をクリスマスローズと呼ぶことはありませんので
注意してください。

 学名のニゲル (H.niger) は「黒色の」を意味します。花は白いのに、なぜ?と、思われますが、古い根が
黒色で、植物標本を作るとすぐ解ります。
 花色は純白で、咲き進むとピンク色やあずき色に変ってきますが、個々で差があり、良く観察すると初めから
ピンクを帯びた株も見受けられます。葉は常緑性で、ヘレボルス属の中では小型の方です。


 形態的には有茎種ですが、無茎種との両方の性質があり、どちらとも交雑する謎の多い原種で、中間種
として扱われることもあります。
 原生地は、スロヴェニア・クロアチア・オーストリア・北イタリアなどで、傾斜のある落葉樹林の下に多く、
雪が解けると一斉に咲き始めます。


スロベニアのブレット湖畔に咲くニゲル (H.niger)


私たちは、Will McLewin氏の案内で、スロヴェニアやクロアチア・北イタリアでニゲルと出会うことができました。
アルプスの瞳と称されるブレット湖畔(スロヴェニア)では、清楚で真っ白なニゲルが一面に咲き乱れていて、
皆で歓声を上げた覚えがあります。なだらかな傾斜地で、水はけの良さそうな所に多く、地面はタップリの
落ち葉のじゅうたんで覆われていました。
気候は、夏は乾燥気味で涼しく、冬は雪に覆われることもありますが、落葉樹の下でフカフカの落ち葉の中は
温かそうです。





 日本の夏の高温多湿は注意が必要で、夏季は遮光・遮熱を工夫して風通しの良い涼しい環境作りを
心がけましょう。根詰まりや水のやりすぎによる過湿は、根腐れの原因となりますので、排水の良い用土を
使用してください。花屋の店先などで販売されているニゲルは、原種そのものではなく、花が大きく丈夫な株を
選抜育種されていますので栽培しやすくなってきましたが、それでも夏季の管理は注意しましょう。



横山 暁 (2010年12月号掲載記事より)
なお、このシリーズは、年4回発行の会報に現在連載中です。
2009年○月○日  第11回 ○○セミナー

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