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2009年○月○日  第10回 ○○セミナー
2008年原生地ツアー 北イタリアのH.リグリクスとH.ヴィリディス≫

2008年原生地ツアーで一番楽しみにしていたのは、2006年のツアーでヘレボルス・ガイドのWill McLewin(ウィル・マクルウィン)氏からこの花について聞き、サンシャインの「クリスマスローズの世界展2007」で初めて実際に出会って以来、その柑橘系の香りに魅せられたH.liguricus(リグリクス)の自生地(原生地)に行けることでした。
この花については、コラムの「イタリアの原種リグリクス」としてご紹介しましたように、2006年の12月に発行された「The Plantsman」の中で世の中に初めて認知されたイタリアの原種です。今まではH.multifidus(ムルティフィダス)の仲間に入っていました。
最初の出会いは3月23日(日)、リグリア州に隣接したエミリアロマーニャ州にあるベルチェート(Berceto)でした。




そこは、H.foetidusも自生していましたが、微妙に住み分けしており、リグリクスは、大量の黄色のプリムラなどとともにとても狭い範囲ですが、密生して開花していました。現地に行く前は自生地では11月から2月末が開花時期と聞いていたので果たしてまだ咲いているだろうかと半信半疑でしたが、ここは、まるでリグリクスとプリムラのパラダイスのようでした。きっと標高が700〜800メートルと高いのでまだ咲いていたのだと思います。
ただ肝心の香りは当日雨模様で寒かったため期待した芳香はあまり感じられなかったのが残念でした。



(H.foetidusとH.liguricusの境界線か?)

一日置いて25日(火)の午後には、2ケ所のリグリクスの自生地を訪問。最初の場所のセルバ(Selva)は標高が700メートルくらいでH.viridus(ヴィリディス)に近い中間種も多い場所とマクルウィンさんのコメント。ここでの観察を終え、次はボローニャ県の標高840メートルくらいのモンギドロ(Monghidoro)の近くの私有地でした。
バスを止め、所有者に立ち入りの許可を得てみんなで丘を散策。道路からもたくさんのリグリクスが自生しているのが、はっきり見えました。沢山の白や紫のスミレもいっしょに咲いていました。



(モンギドロの私有地に咲くH.liguricusとスミレ)

時間は少し戻りますが、3月25日の午前中にはフィレンツェの有名なウフィッツ美術館を訪問しました。
3年前にここを訪れた際の最大の関心事はボッティチェリ(Botticelli)の代表作「春(Primavera=プリマベーラ)」(1477or1478年)に描かれたクリスマスローズ(注参照)を確認することでした。その時には、確かに中央のヴィーナスの足元に一輪咲いているグリーンのクリスマスローズ(蕾付き)を確認できましが、原種にはグリ−ン花が多いため、何の花(原種名)なのか疑問のままでした。
そこで今回の訪問では是非とも知りたいと思っていたところ、偶然にも今回素晴らしい現地ガイドのSさんにお会いでき、この絵に描かれている花について書かれた本があるとの情報を入手しました。
見学が終った後、「春」について書かれた英語の解説本に何か記述があるかもしれないと売店で探したところ、とうとう見つかりました。



(ウフィッツ美術館の売店で販売されていた英文のPrimavera)


注)ボッティチェリ(Botticelli)の代表作
  「春(Primavera=プリマベーラ)」:出典はフリー百科辞典「ウィキペディア
(Wikipedia)」の 写真

それによるとこの花は、この絵の中に描かれている190ある開花植物の中の19番目の花としてH.viridus(ヘレボルス・ヴィリディス)と書かれていました。翌日の朝食時にマクルウィンさんにそのことを話し、ヴィリディスで間違えがないか確認しました。彼によればスウェーデンの著名な植物学者で「分類学の父」と称されるリンネ(リンネウス)(1707〜1778年)が書いているヘレボルスは、ニゲル(H.niger)とヴィリディスの2つだけであり、フィレンツェ近郊にヴィリディスが自生しているのでその記述には十分説得力があるとのことでした。(実は、「春」に描かれている花の9割がフィレンツェ近郊に自生する花であるとの調査結果があります)
但し、この近辺は中間種(intermediate)も多いため何かとの交雑種かもしれないとの見解でした。リグリクスの可能性もあるのではとの私の質問に可能性はあるとの返事でますますこの花への興味が膨らみました。



(ヴィーナスの左足の先に咲くグリーン花=H.viridus)

また、「春」を鑑賞した翌日(26日)にヴィリディスの自生地を訪問するという運命的な出会いにもびっくりですが、歴史的にも意味のある標高200メートルのテオロ(Teolo)で群生するイチゲ、カタクリ、プルモナリアとともに自生する実物のヴィリディスを見た時は大感激でした。ただ花はすでに終わって種が付いた状態だったのが、ちょっと残念でした。



(種付き状態のH.viridus)

今回の原生地の旅は、念願のイタリアの原種リグリクスの開花株に出会えて、たくさん観察できたことと「春(Primavera=プリマベーラ)」に描かれたクリスマスローズの種類が確認できたことが最大の収穫でした。

野地 敏夫
2009年○月○日  第11回 ○○セミナー

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